日本臨床麻酔学会誌
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Laryngeal mask airwayの循環動態への 影響とその適応について
青柳 光生
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1992 年 12 巻 2 号 p. 228-232

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抄録

虚血性心疾患,脳動脈瘤,大動脈瘤など合併あるいは,それ自体が手術対象となる症例が増加傾向にある.これらの麻酔にあたっては心負荷を避け,血圧,心拍数をコントロールする必要がある.そこで麻酔導入の際,Laryngeal mask(LM)と従来の経口気管内挿管との血行動態に及ぼす影響について比較した.結果,心拍数,収縮期血圧,RatePressureProductともに,LMの方が変化が少なかった.表面麻酔を加えた場合は,さらに変化が少なかった.したがって,虚血性心疾患や動脈瘤などの患者ではLMの使用が適当と思われる.また食道逆流モデルでは,大量の誤嚥は防ぎうることが示唆された.その他LMの適応などにつき考察を加えた.

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