日本臨床麻酔学会誌
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透析患者における肝切除術の麻酔管理とその予後
松田 真也奥谷 龍河野 克彬福田 多恵子岡本 健志青木 彰
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1993 年 13 巻 2 号 p. 206-210

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抄録
要旨 透析患者の肝切除術の麻酔管理を経験し,これら症例の問題点をあげ,その予後について検討した.全例手術当日に透析を施行し,術中は,観血的動脈圧,心拍数,さらに肺動脈圧等の循環動態監視下で麻酔および輸液管理を行なった.予後は2例が死亡,2例が生存であった.術前の合併症や透析歴,除水量に差はなかったことより,この違いは,肝切除範囲にもよるが,術中輸液量の差,術中肝庇護の有無に関係していると推測された.以上より,死亡例の1.5ml•kg-1•時-1に比して生存例の6.0, 8.0ml•kg-1•時-1と十分な輸液負荷,さらに,術中肝庇護目的によるプロスタグランジンE1の持続投与下で周術期管理を行なうことにより,透析患者の肝切除術症例も十分,好成績が得られるものと推測された.
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