日本臨床麻酔学会誌
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徐脈性不整脈に対する経皮的体外ペースメーカーによる周術期管理
小泉 千春山元 康徳遠山 一喜杉本 祐司遠山 芳子生垣 正
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1997 年 17 巻 3 号 p. 192-195

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抄録
心電図上,高度の伝導障害を認める患者では,麻酔中に高度の徐脈となる可能性が高い.われわれはこのような症例の手術に際し,経皮的体外ペースメーカー(transcutaneous cardiacpacemaker: TCP)を装着して麻酔管理を行なっている.術中TCPが有用であった洞不全症候群の2症例を経験した.症例1では術後14日目に意識消失発作を認めたため,永久ペースメーカー植え込み術を行なった.症例2では術中,主にTCPによるレートが約10分間続いた.2症例ともTCPにより速やかに術中の徐脈に対処することができ,血圧の低下や合併症を認めなかった.
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