日本臨床麻酔学会誌
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腎結石破砕術後に敗血症性ショックを繰り返した拡張型心筋症患者の一例
播岡 徳也野村 公一郎細井 哲向田 公美子
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1998 年 18 巻 9 号 p. 715-718

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抄録
拡張型心筋症を合併した47歳の女性で,感染性サンゴ状腎結石破砕術後の敗血症性ショックを経験した.内視鏡的もしくは体外衝撃波による結石破砕術に対し,全身麻酔を1回,硬膜外麻酔2回,および脊椎・硬膜外併用麻酔を2回施行したが,術中合併症は生じなかった.しかし,全身麻酔後,硬膜外麻酔後,および脊椎・硬膜外併用麻酔後の計3回にわたり術後の発熱と血圧低下をきたし,そのうち2回1よ敗血症性ショックに移行した.尿路結石破砕術は全身状態の不良な患者の結石治療を可能としたが,感染性結石では術後の敗血症に注意する必要がある.
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