日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
海外医療協力活動における麻酔方法と麻酔薬価の検討(カンボジア国ノルドムシアヌーク病院と藤田保健衛生大学病院にて行なった口唇口蓋裂手術麻酔症例を比較して)
尾上 公一秋田 宏樹鈴木 義明鳴海 孝河西 稔滝 和美
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 19 巻 9 号 p. 589-592

詳細
抄録
口唇口蓋裂疾患の手術麻酔を対象に,静脈麻酔薬を主に麻酔を行なった群と,吸入ガス麻酔薬を主に使用して麻酔を行なった群,それぞれについて,カンボジア国と日本における麻酔にかかる麻酔薬価を算出し比較した。
静脈麻酔薬を使った麻酔に比べ吸入ガス麻酔薬を使った麻酔の薬価は1件当たりで約8倍,1時間当たりで約6倍もの差が認められた.
このことは,海外医療活動を行なっている民間ボランティア団体にとっては,現地調達可能な麻酔薬を使いたいという点と活動資金が限られているという点で,重要な無視できない問題といえる.
著者関連情報
© 日本臨床麻酔学会
前の記事
feedback
Top