日本臨床麻酔学会誌
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コンピュータ化呼吸モニタの現況と新たな試み
システムを実用化するための条件
三条 芳光
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1988 年 8 巻 3 号 p. 232-238

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抄録

当施設のホストコンピュータ (YHP社のPDMS) とリンクしているパソコンレベルのサブシステムのうち, 稼働率の最も高いものは, 質量分析装置を使った時分割呼吸•麻酔•代謝データ管理システム (RAMSCAN) であった.
このシステムでは, 代謝計測など高次の機能を利用するときでさえ, ベッドサイドでのユーザの電源スイッチのみの操作でシステムが起動し, ホストでは手続きなしでデータが部屋番号と時間を頼りに受け入れられ, その後の処理が行われる機構となっている. その実用性の最大の理由を考察すると, 人手による入力や運用の手間を, 徹底して省いた思想と考えられる.
このシステムは9年間の開発改良の成果を集めて, 3サンプリングライン/ベッド•ローカルエリヤネットワークを使った回線構造•波形補正装置の採用による高品位ガス濃度波形などの特徴を持った新システムに現在 (1987年) 更新中である.

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