日本臨床細胞学会雑誌
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症例
膠肉腫の 3 例
櫻井 博文上垣外 明子丸山 聡北澤 彩子保坂 典子
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2010 年 49 巻 3 号 p. 200-203

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抄録
背景 : 予後不良できわめてまれな膠肉腫 (以下 Gliosarcoma) (WHO・G4) の 3 例を経験したので報告する.
症例 : 症例 1 : 60 歳代, 男性. Astrocytoma (G2) の生検診断をもとに化学療法を受け, 48 ヵ月後手術摘出. MRI で左大脳に 7.5×4×4 cm, 一部 Cystic な腫瘍.
症例 2 : 70 歳代, 男性. 初診 8 ヵ月後手術摘出. MRI で左大脳に 5×5×6 cm, Cystic な腫瘍.
症例 3 : 60 歳代, 女性. 初診 2 ヵ月後手術摘出. MRI で左大脳に 4×4×5 cm, Cystic な腫瘍.
3 例とも圧挫標本作成時の組織片は硬く, 圧挫標本上には結合の強い間葉系と思われる細胞の束がみられ, 配列の乱れと核の不整が認められた. また, それらに混在して大型で大小不同, 核型不整な異型細胞が疎な結合で認められた.
組織像は 3 例とも, Glioblastoma の像と紡錘型の異型細胞からなる腫瘍であった.
結論 : Gliosarcoma の圧挫細胞像は, Sarcoma と Glioblastoma の 2 種類の成分を区別することは難しく, Glioblastoma の成分を間葉成分のほつれと判断すると, 転移性の腫瘍や異型の強い Meningioma や Neurinoma との鑑別が問題になると考えられた.
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© 2010 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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