日本がん看護学会誌
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研究報告
在宅で終末期がん患者と共に生活する主たる介護者の生活の様相
山手 美和
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キーワード: 介護者, 在宅, 終末期, 生活
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2009 年 23 巻 3 号 p. 24-32

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抄録

要 旨

本研究の目的は,在宅で終末期がん患者と共に生活する主たる介護者の生活の様相を明らかにすることである.研究対象者は在宅で終末期がん患者と共に生活する主たる介護者6名であった.データ収集は,半構成面接法にて行い,質的帰納的に分析を行った.その結果,【患者と生活することでの体験】は,《患者の心身の状況に左右される生活》,《拘束感を感じながらの生活》,《限られた命を意識しながらの生活》,《予測が立たないなかでの生活》の4カテゴリーが抽出された.【家族の力で介護できる方策を創り出す】は,《自分の体調を気遣う》,《介護のコツを覚える》,《家族員が協力しあう》,《周囲のサポートを得ながら介護を行う》,《他の家族の頑張りを自分たち家族の力にする》,《家族がくつろげる場を創り出す》,《よりどころを持ちながら患者との生活を充実させる》の7カテゴリーが抽出された.在宅で終末期がん患者と生活する家族の体験を理解し,家族の力で介護できるように支援していくことが重要である.

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2009 一般社団法人 日本がん看護学会
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