日本がん看護学会誌
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原著
乳がんサバイバーのレジリエンスを促進する要素
砂賀 道子二渡 玉江
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2014 年 28 巻 1 号 p. 11-20

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抄録

要 旨

乳がんサバイバーのレジリエンスを促進する要素を明らかにし,レジリエンス評価指標作成の基盤資料とすることを目的に,24名の乳がんサバイバーを対象として半構成的面接法によりデータ収集を行い,Krippendorffの内容分析の手法を参考に分析した.その結果,305の記録単位から55の文脈的表象,17の説明概念,8の概念を導き出した.

乳がんサバイバーのレジリエンスを促進する要素は,【納得した治療選択ができる】,【再発・合併症予防のための対処行動がとれる】,【治癒できると信じる】,【希望や目標をもつ】,【自分らしい生活ができる】,【現状を受け入れ,気持ちを切り替える】,【家族や同病者からのサポートが受けられる】,【社会における自己の存在意義を認識し,役割が果たせる】の8つであった.

これらのことから,乳がんサバイバーのレジリエンスを促進するには,納得した治療選択ができるような知識と,再発や合併症を予防するための対処方法について個人が必要とする情報を提供し,社会資源を活用しながら自己の存在意義や自己価値を高めていくような支援が必要であることが示唆された.この結果をもとにレジリエンス尺度の下位概念を構成していきたい.

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2014 一般社団法人 日本がん看護学会
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