2009 年 11 巻 2 号 p. 211-212
電子化の遅れていた当院では、一気に電子カルテを稼動させ、その導入時に業務改革を行った。電子カルテシステムの不備はベンダーへ提言してゆくとともに、従来まで培ってきた当院ならではの運用から電子カルテシステムがうまく稼動できるような運用への転換も積極的に行った。その中で、情報の共有の実現からシステムが力を発揮できるよう、コメディカルが医師中心の指示待ちの受身の姿勢から積極的な関与による業務の効率化を目指すようになってきた。このように電子カルテ導入という大きな転機は業務転換を行うチャンスであり、従来の方法にこだわらず、最終目標の視点を職域内から広げることで、その拡大が可能となったと思われる。しかし、システム自体はまだ発展途上であり、より発展できる要素はありうると考えている。