2017 年 19 巻 1 号 p. 24-28
高知県幡多地域では、2007年5月から脳卒中地域連携クリニカルパス、2008年6月からは脳卒中病診連携クリニカルパスによって脳卒中治療の継続と専門医による定期的な評価を行い脳卒中2次予防に取り組んできた。また、2013年6月からは当院にて2次予防に向けた脳卒中自己管理指導の病棟・外来連携を行っている。
当地域での脳卒中再発割合は、連携パス導入後徐々に低下し、高知県全体に比べても低い再発割合となっている。これは連携パスを中心とした取り組みが2次予防に貢献できている可能性がある。また、連携パスから得られる再発状況、危険因子等のデータと高知県脳卒中患者調査のデータから、脳卒中危険因子への取り組みの必要性が示唆された。さらに、当院の再発予防指導患者データから、再発予防指導の外来でのフォロー体制が確立することで、退院後の患者の再発予防に向けての行動変容が維持できることが期待され、今後は再発予防指導を院内から地域全体に拡大していきたい。