日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
実践報告
クリニカルパス推進活動におけるパスマネージャーの役割とその効果
重盛 紀子大矢 理枝子大洞 亜規子三瀬 かおり前田 雅人
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2017 年 19 巻 1 号 p. 29-34

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抄録

 当院ではクリニカルパスの推進活動を有効に行うために、院内クリニカルパス関連組織の改編とともにクリニカルパスマネージメント委員会の設置を行った。この委員会は組織の中で主体となりスムーズにその役割を果たすことを目的としている。パスマネージメント委員会構成メンバーはパスマネージャーとした。パスマネージャーは看護師以外の多職種とも良好な連携を行いながら、パス作成から承認、評価に至るまで、主体的に関わることが可能なポジションとなることを目指した。パスマネージャーは、病棟ごとに1人設置され、組織の中で発信力・推進力のある人材で構成した。パスマネージメント委員会とパスマネージャーの働きにより、多職種の協働によるパス作成が活性化し作成数が増加した。またPDCAサイクルが機能しはじめ、電子クリニカルパスの評価・修正が積極的に行われるようになった。パスマネージャーの活動が周囲より承認されたことでパスマネージャー自身のモチベーションも向上し、自覚を持って意欲的に活動ができるようになった。

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