日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
学会報告(第7回学術集会)シンポジウム4 クリニカルパスと記録
急性期病院における記録の現状と課題
~プロセス分析の視点から~
久保田 聰美
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 9 巻 2 号 p. 185-187

詳細
抄録

 急性期病院における記録は日頃の患者の治療やケアだけでなく、刻々と変化する制度や新しいシステムに対応するための書類の占める割合も大きい。本来患者の治療やケアの計画や実施の記録であったクリニカルパス(以下パス)が、そうした問題にも対応できる機能をもたなければ記録の効率化は望めないのが現状である。近森病院でも、チーム医療を推進し、医療の質の向上を目指すパスやNST、ICTに代表される数多くの委員会活動と同時に医療機能評価、地域医療支援病院、急性期特定病院そして2006年4月からはDPC導入と常に時代の変化に対応し続けてきた。しかし、その度に増え続ける書類は2006年10月より稼動した電子カルテシステムによっても解決できず、依然紙と電子記録の混在が続いている。そこで今回は、そうした混沌とした現状を整理し、記録の効率化の為の視点を得るために、プロセス分析を用いて記録の問題が発生しやすい入院および急変場面の分析を行った。

著者関連情報
© 2007 一般社団法人日本クリニカルパス学会
前の記事 次の記事
feedback
Top