犯罪社会学研究
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更生保護法および社会復帰支援についての法的・制度的課題 (課題研究 刑事司法と福祉の連携の在り方-犯罪行為者の社会復帰支援の現状と課題)
正木 祐史
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2014 年 39 巻 p. 54-66

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抄録

第一に,2007年6月に成立した更生保護法の施行と相前後しつつ展開している各種施策・運用については,次のような法的・制度的課題がある.(1)段階別処遇においてはS・A・B編入率の上昇がみられるが,それはどのような理由によるものであり,上昇した結果はどのようなものか.(2)所在不明者数は減少しているが,所在判明後にどのような措置が取られており,あるいは所在不明となった原因はどのように分析され,生かされているか.(3)処遇プログラムの効果研究に対する妥当性評価およびプログラム義務付けに対する規範的検討.(4)定住・就労支援に係る施策の評価.(5)この間の施策・運用の変化と法制定との関係.また,第二に,いわゆる「入口」支援との関係では,次のような課題が指摘できる.(6)支援における時間・情報確保のために必要な刑事訴訟法制度・運用の改善と法律家の福祉情報リテラシー.(7)地域生活定着支援センターと関係組織との役割分担・関係.(8)更生支援計画書の刑事手続における性格・役割.(9)支援対象拡大に必要な制度的担保・運用改善方策.(10)刑事司法側と福祉的支援提供者側とのコミュニケーション・ギャップの解消.

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© 2014 日本犯罪社会学会
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