日本障害者歯科学会雑誌
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原著
重症心身障害児(者)における歯科治療時のストレス評価 ―唾液αアミラーゼ活性値・筋電図・筋音図を用いて―
加藤 篤伊東 保志田中 恵鴨狩 たまき松井 かおる橋本 広季石黒 光
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2015 年 36 巻 2 号 p. 88-95

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抄録
重症心身障害児(者)(重症児(者))のストレス受容・適応を評価するのは言語などによる訴えがないため非常に困難である,そこでストレスの指標である唾液αアミラーゼ活性値(sAMY)の測定およびストレスと筋緊張の関係を評価するために筋電図・筋音図測定を行い,重症児(者)の治療において頻度が高い歯石除去におけるそれぞれのストレスの客観的評価を試みた.対象は当科を受診し,研究に同意が得られた18名とした.重症児(者)13名を簡単な言語理解の状態により,言語理解が可能な群6名をHigh level群(HL群),言語理解ができない群7名をLow level群(LL群),健常者5名をControl群(C群)とした.sAMYは唾液アミラーゼモニター(ニプロ社製)を用いて,安静時・ブラッシング後・歯石除去片側終了後・処置終了後の計4回測定した.結果としてsAMYは安静時においてHL群がLL・C群に比較して有意に低い値を示した.その後HL群は数値が上昇し,処置後に低下した.またLL群では終始高い値を示した.C群は継時的に低下した.歯石除去時の筋電図ではRoot Mean Square(RMS)値の比較においてLL群が最も高く,次いでHL群,C群となり,3群に有意な差を認めた.筋音図では有意差は認めなかった.以上の結果よりHL群は歯石除去に顕著に反応し,その不快なストレスに徐々に反応がみられたと考えられ,LL群では外部環境によりすでにストレスを感じている可能性が示唆された.重症児(者)においてもその重症度によりストレスの受容が異なる可能性が示唆された.
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© 2015 一般社団法人 日本障害者歯科学会
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