応用地質
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地表および地中電極利用比抵抗データによる地盤不均質環境の地下情報可視化モニタリング
資源情報システム工学における単純なモデルの想定とその予測
菅野 強小川 淳森山 大道岸 渉
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1998 年 38 巻 6 号 p. 386-400

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抄録

本論文は地盤調査のための地表および地中の電極を利用して得られた電位および比抵抗データ有効利用による地下情報可視化技術に基づいた電気的モニタリングについての基礎的記述である。とくに, 調査対象物あるいは対象物以外の地下不均質媒質からなる複雑な現地問題の検討のために, 単純なモデルを想定してそれを精度よく予測する研究手法を採用している。まず, 単一の銅板やプラスチック板による簡単な水槽実験がデータ合成, 構造移動およびデータ密度等の違いで比抵抗情報処理がどうなるか検討した。つぎに, 地表および地中の電極を利用するボーリング孔立体電極配列に基づく簡単なプリズム構造のシミュレーションデータを有限要素法2D-3Dアルゴリズムによって解析した。また, 3次元抵抗網数値計算による低比抵抗物質リークモニタリングの地盤調査の単純な問題について考察し, 新しい環境保全的な地球資源開発工学の中核である資源環境システム設計と資源情報システム工学を支援する問題解決の一つの考え方が提案された。

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© 日本応用地質学会
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