教育情報研究
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児童の発達と情報モラル教育の適時性に関する研究 : 日常場面のモラルから情報機器活用場面のモラルへの学習の転移の可能性
西 俊之本郷 健
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2005 年 21 巻 2 号 p. 3-12

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抄録

本研究は, 小学校における情報モラル教育の実践に向けて, 日常モラルから情報モラルへの導入を図る適時性について検討を加えようとするものである.日常モラルの既習事項を情報モラルとして活用させる実験授業を行い, 各学年間での違いを比較した.結果, 以下のことが明らかになった.(1)4年生, 5年生, 6年生の間には, 日常モラル学習の既習事項を情報モラル学習へ活用できる割合に差がない.(2)3年生と4年生, 5年生, 6年生の間には, 習得した既習事項を活用する割合に差がある.(3)日常モラルの学習を情報モラルの学習へ活用できる割合が不連続に変化する時期が, 3年生と4年生の間にある.(4)学年が進むに従って, 「なりすまし」などの指導の必要性が高まる.

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