「大学全入時代」はもはや現実となり,教育機関は例外なくその対応にせまられることとなった.このような状況において,収集されたデータの解析・分析は様々な局面での有効活用が期待できる.そこで筆者は,東京都内の私立高等学校を対象に市販の受験雑誌に掲載されている情報から主成分分析を中心とした解析を行った.その結果,生成された主成分に基づく各校の位置関係などを把握することができた.さらに,既発表の文献に基づいたデータの分割や発展的な主成分間の構造分析を行い,主成分分析の結果をさらに補完できる有用な分類や関連性を見出すことができた.本稿は以上の解析・分析の結果に基づき,教育機関を解析する上での分類の有用性や発見された知見を分析し,まとめたものである.