教育情報研究
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中学校技術科の「情報に関する技術」に関する基礎的研究 : 検定教科書の記載内容の分析を通して
相澤 崇
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2013 年 28 巻 3 号 p. 35-42

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抄録

本研究は,中学校技術科の学習内容である「情報に関する技術」について検定教科書の記載内容から,各学習項目の取り扱いに関する基礎的な知見を得ることと,技術科の「情報に関する技術」の内容に含まれる情報活用能力の特徴を分析し,情報活用能力の3つの観点である「情報活用の実践力」,「情報の科学的な理解」,「情報社会に参画する態度」の構成について解釈を得ることである.その結果,「プログラムによる計測・制御」の学習項目は,独立した配置で「プログラムによる計測・制御」の下位の学習項目が繰り返される構成がされていた.プログラムによる計測・制御に関する技能の習得を重視した配列がなされていると思われた.また,情報活用能力の3つの観点の関連構造では,「情報社会に参画する態度」から他の2つの観点に推移する傾向が示された.「情報社会に参画する態度」の育成を通して,「情報活用の実践力」や「情報の科学的な理解」を高めるねらいがあると思われる.

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