教育情報研究
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探究的な学習が継続的・発展的に繰り返される過程において生じる問題点の検討―玉川学園の取り組みを事例として―
登本 洋子 伊藤 史織後藤 芳文堀田 龍也
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2017 年 33 巻 1 号 p. 15-24

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抄録

探究的な学習においては,課題の設定,情報の収集,整理・分析,まとめ・表現といった,問題の解決や探究の過程が繰り返されていくことが重要とされている.本研究では,中学校3年次に1年間にわたる探究的な学習のプログラム「学びの技」を履修した生徒の約1年半後の状況を調査し,習得されたスキルがその後も保持されるのかについて明らかにした.さらに,「学びの技」を履修した後に探究的な学習が繰り返される過程における課題を検討した.結果,「学びの技」によって身についたと考えられる情報活用スキルは,約1年半後もおおよそ定着していることが確認され,PCの使い方や文章を書くことが向上したと感じている生徒がいることが示唆された.一方,課題の設定や情報収集の仕方は理解できているが,活用できないと感じている生徒の存在が確認された.また,参考にしたい図書が少ないという点で困っている生徒の存在が確認された.

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