2018 年 34 巻 1 号 p. 35-46
学習を適切に進めるためには,「自身が(生徒が)何を理解できていないのか」を正しく認識し,学習目標と現在の状態を埋めるような学習行動(指導法)をとる必要がある.ところが,学校現場において生徒や教師が「自身が(生徒が)何を理解できていないのか」を知る機会は,実のところ十分に提供されていない.冒頭では,このような現状の苦手確認に関する問題点を整理した.次に,その問題点を解決するために開発した「苦手知識を個別に可視化する学習ドリル」について説明した.最後に,このドリルで評価された苦手知識の信頼性および妥当性について,評価を加えた.