教育情報研究
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Print ISSN : 0912-6732
OSCEの授業改善に向けた学生の発話に含まれる特徴的な単語と表現の分析
川上 永子 掛川 淳一小川 修史 修史杉原 勝美森広 浩一郎 浩一郎
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2020 年 36 巻 2 号 p. 43-52

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抄録
作業療法士が行う技術教育では,患者に安心感を与え正しい検査から妥当な結果を得る説明能力を教授する必要があり,その方法に「態度」(声かけなどの状況に応じた言動)と「技能」で採点するOSCE(客観的臨床能力試験と訳される)がある.特に,声かけは有資格者である教員間での適否は一致するも,何が不適切で何を修正すべきかについての認識に違いがあり,十分な教育が行えていない可能性がある.本研究では,OSCEの成績上位群と下位群の発話(声かけ)に含まれる特徴的な単語と表現を分析した.結果,下位群には①不安感に影響すると思われる特徴的な単語や表現,②正確な検査実施に影響すると思われる特徴的な単語や表現が存在した.更に,これら具体的な事例をもとに教育の要否を検討し,不適切な声かけの減少に繋がる教育の可能性が示唆された.
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