日本フットケア・足病医学会誌
Online ISSN : 2435-4783
Print ISSN : 2435-4775
原著
重症下肢虚血における大切断に至る危険因子の検討
相原 有希子大脇 倫子
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2021 年 2 巻 1 号 p. 20-26

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抄録
 虚血肢におけるRutherfordⅥの足病変の治療で, 中足部切断をし踵温存をはかったものの創傷治癒不良により結局大切断にいたることはしばしばみられる. そのような症例では治療期間も長くなり退院時には筋力が低下し, ADLも著しく低下していることが多い. 一方で初回手術から下腿切断を選択し義足を作製をして早期にADLを回復している症例もあり, 治療選択は非常に難しい. 治療選択において指標となるものが何か, 当科で治療した31人37肢の症例を用いて大切断を回避した群と回避できなかった群を比較検討した. その結果, 歩行不能状態と低左心機能の症例, また, WBC数やCRP値が高い症例では有意に大切断にいたっていることがわかった.
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© 2021 一般社団法人日本フットケア・足病医学会
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