日本フットケア・足病医学会誌
Online ISSN : 2435-4783
Print ISSN : 2435-4775
症例報告
右人工膝関節全置換術後に急性動脈閉塞を発症し下腿切断後の創離開に対して膝関節を温存した症例
長谷川 泰子寺師 浩人
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2023 年 4 巻 1 号 p. 46-52

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抄録

 人工膝関節全置換術 (total knee arthroplasty : 以下TKA) 術後の合併症としての急性下肢動脈閉塞はまれであるが, 診断が遅れると下肢の壊死や切断に至る重篤な合併症の一つである. 今回, TKA術直後に浅大腿動脈閉塞により下腿切断となり, 同部位の創離開症例を経験した. 当科へは創離開後に初診となった. 血流の評価と創部の感染から大腿切断の可能性もあったが, 保存的加療にて治癒を認めた. 創部の変化を認めるたびに血流を評価しそれに対する適切な創傷管理にて治療を行ったため経過について報告する.

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© 2023 一般社団法人日本フットケア・足病医学会
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