本研究は, 令和4年度診療報酬改定で新設された下肢創傷処置管理料について, 診療や指導および算定の実態を明らかにし, 関連因子を検討することを目的とした横断研究である. 全国の算定届け出施設に勤務し, 算定要件の適切な研修を受講した医師を対象に, 2024年7月30日から9月30日までオンライン調査を実施し, 435名から回答を得た. その結果, 算定施設であるにもかかわらず算定していない医師が一定数存在し, 算定経験があっても「0%に近く算定できていない」という回答も確認された. 特に小規模施設においては, 医師が単独で指導を担う体制であることが, 算定要件を満たす上での一つの課題となっている可能性が示唆された. また, 算定要件が足部に限定されている点に対し, 下腿への処置も含めるべきとの意見があり, 臨床では下腿潰瘍の対応にも課題を感じている医師が存在することが明らかとなった. 今後はチーム医療の体制整備や, 多職種で協働できる環境づくり, 算定要件の適切化が求められる.