2003 年 1 巻 1 号 p. 19-27
歌舞伎メーキャップ症候群の22歳の娘をもつ母親に、娘の生育歴とこれまでの母親の想いを中心に面接を行い、歌舞伎メーキャップ症候群の看護について考察した。
母親は出産2日目に子どもの障害を告げられてショックが大きかったが、看護職者による精神的サポートについては記憶していなかった。退院後は早期に障害を受け入れていた。娘は哺乳障害が強く発育が遅延し、乳児期は母親の苦労が多かった。その後9歳までに外表奇形・内斜視の手術で4度入院し、思春期には肥満、22歳で糖尿病を発症した。娘が成長するにつれ知的障害に伴う様々な問題が生じ、その度に母親は周りの人々の心ない言動に傷ついていた。
歌舞伎メーキャップ症候群の看護には、この症候群の自然歴を十分認識して看護に臨むこと、稀な遺伝的疾患の子どもをもつ母親を、継続してサポートする必要性が確認された。