2010 年 9 巻 1 号 p. 29-38
本論文はマルファン症候群(Marfan syndrome)患者の心理社会的問題についての研究である。対象はマルファン症候群の診断基準(De PaepeらによるAm J Med Genet 62:417、1996)を満たすもので、平均38± 5.2歳の患者10名とした。
方法として患者が抱える問題を詳細に検討するため、修正版グランデッド・セオリーアプローチの手法を参考に行い、26個の概念から7個のカテゴリーにまとめた。その結果、患者は疾患にまつわる自己の人生観や結婚・出産、就労等の問題に直面していることが明らかになった。そこで本研究では患者が疾患のもとどのように生活しているのかを明らかにし、マルファン症候群患者に対する看護の示唆を得たいと考える。また、本研究の結果は今後の遺伝看護の全体の発展にも寄与できると考える。