日本在宅救急医学会誌
Online ISSN : 2436-4738
Print ISSN : 2436-066X
総説
在宅医療/介護サービス提供機関における事業継続計画の課題
諌山 憲司大野 雄康古川 祐太朗和田 広大久保 敦士小谷 穣治
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2025 年 8 巻 1.2 号 p. 101-106

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抄録

【はじめに】事業継続計画(Business Continuity Plan:以下、BCP)は、災害や感染症などを含めた様々な危機に遭遇した場合でも事業を継続し速やかに復旧する手順等を示した計画である。介護施設・事業所における災害関連死を防ぐためにも不可欠である。しかし、介護施設・事業所にとって、BCP策定の趣旨が十分理解されていない可能性があるため、その趣旨を把握する必要がある。【目的・方法】3つのBCP策定ガイドラインを比べ、共通点・相違点を整理し、先行文献から考察を加え課題を検討する。【結果・考察】主な共通点はサービスの継続提供、相違点は経営や地域に関する用語の頻度の差であった。また、従来の防災活動とBCPの連続的な対応が重要と考えられた。しかし、BCP趣旨の理解不足、地域連携などの課題が残されていると考えられた。【結語】BCPの実効性を上げるには、地域連携BCPが重要と考えられた。

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