頭頸部外科
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原著
総頸動脈および内頸静脈再建を必要とした進行甲状腺乳頭癌の1例
小村 豪菅澤 正吉本 世一松村 聡子高城 文彦盛田 恵中平 光彦
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2011 年 21 巻 1 号 p. 91-95

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抄録

甲状腺乳頭癌は生命予後良好な癌腫であり,その根治治療は治癒切除が原則である。従って進行癌であっても生命予後改善が見込めるため拡大切除の適応となりうる。今回われわれは初診時に両側反回神経麻痺,右総頸動脈浸潤,単発肺転移を来し,右総頸動脈および左内頸静脈の再建を要した進行甲状腺乳頭癌の切除を経験した。
症例は69歳女性で主訴は嗄声。術前診断甲状腺乳頭癌cT4bN1bM1stage IVCに対し甲状腺全摘術(右総頸動脈合併切除)+喉頭全摘術+両側頸部郭清術+右総頸動脈再建+左内頸静脈再建施行した。
拡大切除に際して,術前から合併症回避および治療完遂のために必要十分な手術戦略を建てることが重要と再認識した。

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© 2011 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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