頭頸部外科
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原著
迷路気腫を伴った外傷性外リンパ瘻の1例
高橋 一広樫尾 明憲柿木 章伸坂本 幸士岩崎 真一山岨 達也
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キーワード: 迷路, 気腫, 外傷, 外リンパ瘻
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2013 年 23 巻 2 号 p. 129-133

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抄録
耳掻きによる直達外傷により迷路気腫を生じ,術中所見でアブミ骨が前庭窓に陥入して瘻孔が確認できたことから外傷性外リンパ瘻と診断できた1例を経験したので報告した。症例は46歳男性。耳掻きで右耳を受傷した。直後より右難聴,右耳鳴,めまい,嘔気を認め当科紹介受診となった。右鼓膜前下象限~後上象限に穿孔を認め,左向き水平回旋混合性眼振を認めた。標準純音聴力検査では3分法で36.7dBのA-B gapを伴う96.7dBの混合難聴であった。側頭骨CTでは前庭,外側半規管,蝸牛内にlow density areaを認め,気泡の混入が疑われた。以上から迷路気腫を伴う外傷性外リンパ瘻を疑い,緊急手術を施行した。治療によりめまい症状は消失し,術後4か月後の標準純音聴力検査では3分法でA-B gap20.0dB,聴力レベル75.0dBであった。
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© 2013 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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