頭頸部外科
Online ISSN : 1884-474X
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原著
腕神経叢由来の頸部神経鞘腫症例の検討
嶋根 俊和下鑪 裕子中村 泰介河村 陽二郎池谷 洋一高橋 郷森 智昭藤居 直和五味渕 寛小林 斉
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2014 年 24 巻 2 号 p. 189-193

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抄録
2005年4月から2013年6月までの間に当科で頸部神経鞘腫に対し,被膜間摘出術を施行した25例のうち腕神経叢由来であった7例を対象とし検討を行った。
術後の神経脱落症状を呈した症例は1例のみで3か月で改善しており,被膜間摘出術は有効であることが示された。
腕神経叢由来の神経鞘腫では,術後に上肢の知覚・運動障害をきたす可能性があり,患者の職業やQOLに重大な影響を及ぼすことがある。手術に際しては患者の不利益を考慮することと,十分なインフォームドコンセントそして手術経験が必要と考えられた。
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© 2014 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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