抄録
これまで耳硬化症の成績報告の多くは,1987年案や2000年案を用いているものが多かった。一方,2001年にJ. G. De Bruijnらが報告Amsterdam Hearing Evaluation Plots法(AHEPs法)は,高音部やoverclosureを伴う聴力の変動の評価が可能で,より耳硬化症の評価の一助となりうる。当院の成績を2000年案とAHEPs法で評価を行ったところ,有意な差は認めなかった。しかし,AHEPs法では成功症例をさらに著効例と成功例に分けることができる,耳硬化症においてより詳細な評価に適した評価法であると考えた。