頭頸部外科
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当科における木村病6症例の検討
鈴木 さおり西嶋 文美山村 幸江吉原 俊雄
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2003 年 13 巻 2 号 p. 47-54

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抄録
 過去10年間に当科で経験した軟部好酸球肉芽腫症(木村病)6症例について報告する。6症例は全て男性であり,主病変はいずれも一側または両側性の唾液腺部の無痛性腫瘤であった。確定診断は腫瘍からの生検によるが,末梢血好酸球数と血中IgEの上昇といった特徴的な臨床所見が補助診断となり得た。治療は手術,薬物治療などを併用し,再発を防止するために長期の外来通院を必要とし,治療効果の指標としては腫瘍の縮小と共に,血中好酸球やIgE値の低下が参考になった。
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© 日本頭頸部外科学会
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