頭頸部外科
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嗅神経芽細胞腫の4例
及川 慶子中森 暁子飛田 忠道田渕 経司大久保 英樹高橋 和彦和田 哲郎原 晃森下 由紀雄
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2005 年 15 巻 1 号 p. 69-73

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抄録
 筑波大学附属病院耳鼻咽喉科で1991年4月から2004年4月までの13年間に経験した嗅神経芽細胞腫4例につき報告した。診断には免疫組織学的検査が,進展範囲把握にはMRIが有用であった。全例に術前照射と前頭蓋底手術を施行した。本腫瘍は局所再発率が高いことで知られ,自験例でも2例に局所再発を認め,より長期的な経過観察が重要であると考えられた。本腫瘍には放射線照射,前頭蓋底手術をはじめとする集学的治療が行われるが,近年化学療法が有効であった報告例もあり,今後検討を要する課題と考えられた。
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