頭頸部外科
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スポーツ顔面外傷の特徴
飯沼 壽孝広田 佳治
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1993 年 3 巻 1 号 p. 11-15

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抄録

 過去5年間に経験した74症例のスポーツ顔面外傷を報告した。この間の全顔面外傷症例数は221症例であり,スポーツ外傷の占める頻度は33.5%であった。スポーツ外傷の好発年齢は10代(47%),20代(39%)であり,性別では男性59症例,女性15症例であった。スポーツの種類(症例数)では,野球(13),ラクビー(12),サッカー(10),バスケット(9),ソフトボール(5)など球技によるものが56症例であり,格闘技(7)などが続く。スポーツ顔面外傷の骨折の種類では,ほとんどが単純骨折であり,重篤な複合骨折は希である。骨折の種類(%)では,鼻骨(75%),眼窩壁(12%),頬骨(3%),前頭骨(3%)であり,他の重症例は外力とスピードの早い野球,格闘技,スキーに発生する傾向がある。

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© 日本頭頸部外科学会
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