頭頸部外科
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再建手術と術後の形態・機能
―舌・口腔底―
加藤 孝邦島田 士郎
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1997 年 7 巻 3 号 p. 105-111

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抄録
 1984年より1995年までの12年間に原発部位を治療した舌口腔底癌は173症例あり,近年組織内照射に代わり部分切除例が増加している。またその間に60症例に対し68皮弁を用いて再建術を行い,会話機能および摂食嚥下機能を検討した。舌癌・口腔底癌症例の術後会話機能は良好であった。切除範囲が広がるとやや機能は低下した。また下顎骨合併切除術例は舌の運動が制限されるため会話機能が悪くなる傾向があった。摂食機能は義歯の装着が大きく関与し,下顎骨切除例では軟食または粥食が多かった。しかし誤嚥は大部分の症例で認められなかった。
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© 日本頭頸部外科学会
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