園芸学会雑誌
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グアバに対するホウ素剤散布の影響
シン J.R.アローラ J.S.
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1972 年 41 巻 3 号 p. 239-244

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抄録
1966年から1968年にかけて, バナラス•ヒンズー大学において, guava (Allahabad Safeda) に対するホウ素の0.1%および0.2%溶液の散布効果について調査した.
乾燥地の guava にホウ素液を散布すると, 0.2%および0.1%のいずれにおいても, 枝の伸長量と枝あたりの葉数, 葉面積が有意に増加し, さらに, 葉のクロロシスの減少, 果実の成熟促進, 収量増加などの効果が認められた. また, 果実内組成についても顕著な改善効果が認められ, 収穫時における果実重量およびビタミンC含量も有意に増加した.
いつぽう, 葉の化学分析の結果をみても, ホウ素の散布によつて葉の化学組成が改善されていることが明らかであつた. すなわち, 葉内のホウ素, リン, 灰分含量および乾物重の増加が認められたが, チッ素および炭水化物含量は明らかに減少し, これらの傾向は0.1%区よりも0.2%区で顕著であつた. しかし, カリウム含量については散布の効果が認められなかつた.
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