園芸学会雑誌
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グラジオラス植物体の葉条基部からの拡散性生長調節物質
木島 温夫
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1980 年 49 巻 3 号 p. 397-402

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抄録
グラジオラス球茎の休眠を調節している内生生長調節物質は葉で生成され, 芽に移動すると考えられるため, グラジオラス植物体からの拡散性生長調節物質について, 無菌培養法と寒天拡散法を用いて検討した.
1. 本葉3枚展開時に堀り上げた植物体の葉片を, 非休眠状態の木子の芽と同時に寒天床に置床して無菌培養した. 光照射下で, 薬片としてしょう葉や本葉基部を置床し培養すると, 暗黒下で培養したものに比べ顕著に木子の芽の伸長が抑制された.
一方, 本葉頂部を置床した場合には, 光照射下と暗黒下とでの芽の伸長の差異はほとんど認められなかった.
2. 本葉1枚展開時から経時的に拡散性生長調節物質の消長を見ると, 無処理区の場合は, 本葉2枚展開時までは認められなかった生長抑制物質が, 本葉3枚展開時になるとはじめてペーパークロマトグラムのRf値0.0~0.3と0.5~0.8付近に多量に認められるようになり, 4枚, 5枚, 7枚展開時にも同様に認められた.
一方, アルミホイルで葉基部をしゃ光すると, Rf値0.5~0.8付近の生長抑制物質が顕著に減少することが本葉3枚, 4枚展開時に認められた.
3. 生長促進物質は本葉1枚展開時から3枚展開時まで認められたが, 以後は検出されなかった.
4. 本葉3枚展開時の植物体では, 生長抑制物質の生成, 拡散に対するしょう葉と本葉との明確な違いは認められなかった.
一方, 葉基部からの溶出物中にはRf値0.0~0.2と0.6~0.8付近に生長抑制物質が存在したが, 葉頂部からのものには生長抑制物質は認められなかった.
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