抄録
‘旭’を用い満開後10日目から30日間夜温を25°Cとする加温処理によって早期落果を促進させ, 落果過程を観察した. 早期落果は, 2日間の果径増加量の減少を指標とすることによって落果の6~10日前に予測することができた. 最初の落果判定可能時から落果までの過程を4段階に分け, それぞれの段階とエチレン生成及び離層形成との関係を調査した. 正常果と落果過程初期の果実との間にはエチレン生成量の差はなかった. しかし, 落果過程が進行するに従い多量のエチレン生成が認められた. 落果過程初期の果実には離層は形成されていなかった. 離層が形成された果実のエチレン生成量は, 未形成果のそれより高く, エチレン生成と離層形成は落果の主要因ではなく, むしろ落果過程中に起こる果実の衰弱に伴う現象であると考えられる.