園芸学会雑誌
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気温および日長がStephanotis floribunda Brongn.の花芽の分化と発達に及ぼす影響
狩野 敦大川 清岸本 洋子糠谷 明
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1993 年 61 巻 4 号 p. 879-884

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抄録
S.floribundaの花芽分化および花芽の発達に及ぼす気温と日長の影響を検討した.
1.花芽分化は23°/18°Cの気温で促進され,33°/28°Cの気温で抑制された.日長は花芽分化に対して質的には作用していないことが明らかとなった,
2.分化した花芽の発達には高気温(33°/28°C)が日長に対して優先的に作用するような促進効果を持っていた.高気温が与えられない場合には,光中断処理を行った場合は花芽が発達し開花に至ったが,短日下では花芽の発達は極めて遅く,実験期間中には開花しなかった.
3.花芽の熟度,株の栄養状態,光の強さなどの要因についても花芽の分化あるいは発達に影響を及ぼしている可能性が示唆された.
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