園芸学会雑誌
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培養容器内のキクを用いたキク白さび病菌の培養
大石 一史奥村 義秀森岡 公一
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2000 年 69 巻 6 号 p. 767-769

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抄録

接種源としてのキク白さび病菌を増殖し安定的に維持するために, 培養容器内の無菌のキク幼植物体を用いて本病原菌を培養した.1. 温室内の発病葉を接種源に用い, 無菌のキクに接触しないように培養容器内の上方に固定して接種することにより, 雑菌の汚染を免れてキク白さび病菌のみを感染させることができた.2. いったん培養容器内のキクがキク白さび病に感染すれば, その発病葉を接種源として培養瓶の蓋に張り付け接種する方法で本病原菌を継代培養し増殖することができた.3. 培養容器内のキクで発病したキク白さび病菌は, 4カ月間の低温貯蔵が可能であった.4. 培養容器内のキクで継代培養した本病原菌は, 14カ月後も土耕栽培のキクに対する病原性を維持していた.

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