園芸学会雑誌
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スイートピーの開花期における光合成産物の分配
札埜 高志林 孝洋矢澤 進
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2001 年 70 巻 1 号 p. 102-107

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抄録
スイートピーの冬咲き系品種'アーリーラベンダー'の開花期における光合成速度および光合成産物の分配パターンについて調べた.1. 茎頂部は遮光の有無に関わらず最も強いシンクであった.2輪目の花らいが開花した収穫直前花序の1節および2節上に着生している花序の花らいを摘除すると, 茎頂部への光合成産物の分配量が有意に増加した.2. 葉の光合成速度は収穫直前の花序が着生している節位において最も高かった.13CO2施与葉からの光合成産物はその葉と同節位の花序に優先的に分配された.花序を摘らいすると, 同節位の葉の光合成速度が低下した.3. 収穫直前の花序が着生している節位よりも5節あるいは10節下の葉でも高い光合成能が保たれていた.茎頂部への低節位葉からの13C分配量は, 花序が着生している節の葉からの分配量よりも多かった.
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