抄録
CPPU処理により単為結果させたメロン果実と受粉により結実させた果実の生育およびインベルターゼ活性を調査した.また, CPPUがメロン果肉部のインベルターゼ活性を高めるかどうかをin vitroで調査した.CPPU処理はメロン果実の初期生育を促進したが, 単為結実果では後期生育が鈍化し, 受粉処理果実に比べ小果となった.果肉部の酸性インベルターゼ活性は全ての処理区で開花5日後が最も高く, CPPU処理区がCPPU無処理区に比べより高かった.しかし, CPPU単為結実果では生育が鈍化した開花25日から40日後における酸性インベルターゼ活性は受粉処理果実に比べ低かった.果肉部の中性インベルターゼ活性は全ての処理区で酸性インベルターゼ活性より低く推移したが, その消長パターンは酸性インベルターゼ活性と似たパターンとなった.果肉部ディスクへのCPPUの処理によって, 処理後24時間以内にCPPUがメロン果肉部の酸性および中性インベルターゼ活性を直接的に高めることが明らかとなった.