水文・水資源学会誌
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減水曲線季節変動と蒸発散の関係について
陸 旻皎
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 36.1805

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抄録

 ハイドログラフ減水部の分析,減水分析は降雨後に流域内に存在する水,特に地中水の動態を知るための伝統的な手法であり,流出成分の分離,各流出成分の流出過程のモデリングとパラメーター推定,長期の低水管理などに極めて重要である.しかし,減水には様々な要因が複雑に絡み合って影響を及ぼしており,減水分析の結果としての減水曲線あるいは減水式には高い不確実性があると言われている.本研究では,古くから指摘されている蒸発散の影響を考慮した減水式を導出し,減水定数そしてその季節変動への蒸発散の影響を示す.その上で季節変動する減水定数は,地質などの流域特性によって決まる流域固有減水定数と,強い季節性を有する蒸発散によって決定づけられていると考え,流域固有減水定数と各季節の蒸発散を推定する方法を考案し,合理的な値を推定できる可能性を示した.

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© 2023 Japan Society of Hydrology and Water Resources
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