富士山の南東麓に近接して位置する小浜池と柿田川,および箱根外輪山西麓に位置する谷田押切自噴井戸において,2024年5~11月の間,晴天時と大雨後に水質調査を実施した.測定項目は気温,水温,pH,RpH,電気伝導度,および硝酸態窒素,シリカ,硫酸イオン,塩化物イオンの濃度である.小浜池と柿田川では富士山系の地下水が湧出しているが,箱根外輪山や愛鷹山系の地下水の流入が示唆されてきた.しかしながら,継続的に水質調査を行なった研究はこれまでになかった.
水温と電気伝導度は,小浜池の方が柿田川よりも常に高く,両者の差は統計的に有意であった(p < 0.05).小浜池と柿田川では,それぞれ,晴天時と大雨後の水質に統計的に有意な差はなかった.しかしながら,大雨後の硫酸イオン濃度は,小浜池では低下,柿田川では上昇し,両者の差は統計的に有意であった(p < 0.05).
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