2019 年 7 巻 2 号 p. 75-78
近年,高齢化や糖尿病患者の増加等により副鼻腔真菌症は増加傾向にある.今回,我々は2011年4月から2018年3月までの7年間に当科で内視鏡下鼻副鼻腔手術を施行し,慢性非浸潤性副鼻腔真菌症と診断した38症例について検討を行った.内訳は男性13例,女性25例,年齢は36歳~90歳で平均年齢は70歳であった.38例中16例は無症状であり,基礎疾患やめまいに対する画像検査で偶然発見されたものであった.治療は内視鏡下鼻副鼻腔手術にて罹患副鼻腔の開放・真菌塊の除去を行った.術後観察期間は1カ月~84カ月で平均16.4カ月であった.他病死2例を含む36例で再発は認めなかったが,compromised hostの1例と90歳の超高齢者の1例で再発を認めた.再発までの期間はそれぞれ6カ月と13カ月であり,手術から時間を経て再発していた.compromised hostや超高齢者では比較的長期の経過観察が望ましいと考えられた.