農業土木学会誌
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農業土木技術者のための最新土質工学 (その8)
試験結果の解釈と理論・解析との関連性 (砂地盤上の基礎の支持力問題の例)
龍岡 文夫森本 励谷 和夫岡原 美知夫高木 章次森 浩樹龍田 昌毅
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1990 年 58 巻 2 号 p. 201-209,a2

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抄録

砂地盤上の基礎の支持力問題における「要素試験での強度~ 支持力理論~ 実際の支持力の関係」をデータに基づいて実証的に論じている。実際の土の強度には異方性があり, またピーク強度後の軟化のために破壊は進行的である。しかし, ほとんどの古典的支持力理論は土を等方完全塑性体と仮定している。したがって, 通常の堆積面が水平である供試体を用いた平面ひずみ圧縮試験で求めた内部摩擦角を二次元古典解に代入すると著しく過大な支持力を得る。さらに, いわゆる寸法効果は砂の変形・強度特性の圧力レベル依存性と砂の粒子径と基礎寸法の比の効果, すなわち, 粒子径効果から成立っていて, 粒子径効果は勇断層の発生・発達と関連していることを示している。

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© 社団法人 農業農村工学会
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