最上川頭首工 (自然取入れ方式) における取入れ口前の河道 (岩盤) をどのように掘削整備したらよいかを把握するため, 水理模型実験を行った.有害粒子は0.3mm以上で, 土砂の流入を防止するには0.4m/s以下の河川内接近流速を与えればよいことになっている.有害粒子の流入に関して, 表面流, 微砂の挙動, 取水時の接近流速の点から実験的検討を行ったところ, 同一の河川流量, 河川水位であっても取入れ口前における掘削整備の形状によって取入れ口前の0.4m/s以下の接近流速域は著しく異なることが判明した。そして, いくつかの実験形状のうち有害粒子の流入防止の点等で蟹型の形状 (末広形状) が有効であり, この形状の妥当性にも触れた。