全国の気象観測地点のうち, 30年間以上の資料がある130地点, および60年間以上の資料がある67地点を選び, 年降水量の周期性, トレンド, および確率分布形について調べた.さらに, それらの地域的分布についても調べた。コレログラムから約30%の地点で32年周期が有意であり, この年数を用いた回帰直線の勾配の地域的分布の変化, および1985年以前の10~30年間の回帰直線の勾配の変化から, わが国の年降水量が今後増加するであろうことを予測した。また, 年降水量の確率分布形が全国的に正規分布で表されることを確かめた。