抄録
近年, 土木工事も多様化しており, とくに都市部における土木工事では, 近接して既存構造物が存在したり, 十分な作業スペースが確保できないなどで, 留意が必要な工事が増加している。
とくに, 近接構造物がある場合の変形予測や, 地層構成が単純でない場合など, 有限要素法を適用しないと事前検討が困難な場合も多くなってきている。このような場合, 解析方法の選定と同時に, 入力パラメータの決定方法が重要な問題となる。
筆者らは, 自主開発した2次元, 3次元の弾塑性有限要素法を実務に適用し, 事前予測, パラメータ設定の検討などを実施してきた。本報文では, 五つの事例を紹介する。